火曜日、所用で都内某所に出かけていた。

ビルのガラスに映つる自分の髪があまりにも長く野暮ったかったので「これから髪を切りに行こう」と思い美容室を探そうとしたのだが、『美容室での会話』という大きな問題があることを思いだした。

「お仕事何されているんですか?」

これがかなり面倒くさい。
正直に「美容師です。」と答えて、向こうがやりづらくなるのも嫌だし、適当な嘘をつくのも忍びない。

「そうだ、1000円カットに行こう!」会話は必要最低限なはず。

『カット(シャンプー付き)1,100円』

びっくりだ。一体どんな仕事をするのか興味が湧いてきた。店内では3名のスタッフがカット中。順番待ちの人が3名いたので私は4番目。仕事のスピード、経過で自分をカットしてくれるであろう人の予想つく。

店内は無言

自動販売機にお金を入れるとカードが出てきてそれをスタッフに渡すシステム。

もうすぐ自分の番。少し緊張する。
終わった客が鏡を何度も見て髪を気にしている。

ようやく自分の番。カードを渡し、眼鏡とマスクを外して椅子に腰掛ける。

「どうしますか?」

「中だけ5ミリくらいで刈ってください」

「6ミリか4ミリになりますね」

「じゃあ6ミリで」「シャンプーはしなくていいです」

頭の凹凸とか、ラインとかお構いなしにバリカンが頭の上を走る。

5分くらいで終了しました。

知らなくていい世界かもしれないが、知っておいて損はないと思い行ってみた1000円カット。

次は美容室行ってみよう。無職設定で。